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産経新聞のロシア潜水艇総括報道

2005年08月15日(Mon) 22:32:59


【深層真相】露潜水艇救助に初出動した海自 「想定外」の支援

 ≪「日本の国際貢献のあり方」議論に一石≫
 今月初め、カムチャツカ半島沖でロシア太平洋艦隊の潜水艇「AS28」が浮上できなくなった事故で、海上自衛隊はロシア政府の要請を受け、初めて外国艦艇の救助活動に艦艇(4隻)と人員(約370人)を派遣した。だが、航空機で無人潜水艇を持ち込んだ英国に先着され、海自は現場を前にUターン。人命優先の大原則に加えて、外交上の思惑も絡み合った“ゴーサイン”だったが、海自にとっては、もともと想定外の出動。自慢の装備や技術を生かしきれなかった。(山本雅人、記野重公)

 ≪異例の救助要請≫
 「潜水艇にワイヤがからんで4日から浮上できない。艇内の酸素は限られている。海上自衛隊にワイヤを切断できる潜水艇、装備があれば出動を検討してほしい」

 ロシア太平洋艦隊司令部から、外務省ウラジオストク総領事館に連絡が入ったのは今月5日朝のことだった。

 現場はベーリング海のペトロパブロフスクカムチャツキー沖約70キロ、水深190メートル。ロシアの潜水艦基地に近く、からんだワイヤは他国の潜水艦の動向を監視するために張り巡らせた水中アンテナの可能性が高い。

 ロシアにすれば、軍事機密漏洩(ろうえい)につながる恐れがあり、以前なら考えられなかった救助要請だが、2000年の原潜クルスクの事故の教訓などから、今回はロシア側が人命優先の方針を打ち出したとされている。

 ≪「外交的にプラス」≫
 ロシアの要請を受け、外務省と防衛庁は国際緊急援助隊派遣法に基づく海上自衛隊の派遣の検討に入った。過去にインド洋大津波の被災者救助などに派遣しているが、軍事機密の塊のような艦艇の救助は初めてだ。

 「応じれば対ロシア外交にプラスになる」(政府関係者)との判断は強かったものの、初のケースだけに、両省庁の協議は長引いた。

 結局、防衛庁長官が出動命令を出す(5日午後7時過ぎ)前に、海自の艦艇は“準備”を名目に動き出す。

 正午に横須賀から潜水艦救難母艦「ちよだ」、午後2時には現場に近い函館から掃海艇「うわじま」と「ゆげしま」、午後6時には横須賀から掃海母艦「うらが」の4隻が出航。人命救助を最優先と考えた上での海自艦隊司令官の決断だった。

 軍事評論家、江畑謙介さんは、「この種の船はすぐに出航できなければ意味がない。夕方までに装備、物資を積み込み出航できたレスポンス(対応)は素晴らしい」と評価する。

 ≪米英にも要請≫
 ロシアは、日本のほかに米国と英国にも救援を要請していた。日本時間の6日未明、米海軍は1500メートルの深さまで潜水でき、洋上からアームを遠隔操作して直径2.5センチのワイヤを切断できる無人潜水艇「スーパースコーピオ」2隻と救援チーム30人をカリフォルニア州サンディエゴの海軍基地から空軍の輸送機で出発させた。

 同じころ、英国防省も無人潜水艇「スコーピオ45」と要員6人を、英北部の空港から送り出している。

 一方、無人潜水艇を持たない海自が帯同した装備は「DSRV」という有人の深海救難艇。DSRVのハッチと潜水艇のハッチをつなげば、乗員を乗り移らせることが可能で、細かい手作業が必要な場合にはダイバー投入も想定し、準備を進めていた。

 海自は「海上自衛隊の潜水能力は世界でもトップレベル。深海ダイバーの訓練は水深200メートルで行っており、450メートルまで潜水した記録もある」といい、現場は十分に活動可能な水深だった。

 ≪時間との闘い≫
 米英両国の輸送機は6日中に現場に近い空港に到着。事態の深刻さが増すなかで、ひと足早かった英国のスコーピオ45がロシア海軍の艦艇で現場に運ばれ、7日未明から救出活動を開始した。

 遠隔操作でワイヤを数時間の作業で切断し、AS28は自力で浮上、乗員7人は無事救助された。「酸素は残りわずかだった」というから、まさに危機一髪の救助だった。

 そして、無事救助を知った海自の艦艇4隻は北方領土を過ぎたあたりでUターンした。

 ロシア太平洋艦隊司令長官は、「日本は支援要請に即応してくれた」と謝意を表明。政府関係者も、「3国のなかで先に出動を伝えた意義は大きかった」と振り返った。

 ≪装備は必要か?≫
 ただ、3国の中で最も現場に近く、早く出動しながら、装備面で米、英の両軍に先を越されたことをどうみるか…。

 海自は、「自国以外に基地をもつなどで日常的に装備を空輸している(米英)軍と違い、日本近海で活動するわれわれは、航空機で救難艇を運ぶ必要がなかった」と、あくまで想定外の行動であったことを強調。「救難艇や機器は母艦とセットになっており、急遽(きゅうきょ)、(別の)航空機で運べるものでもない」という。

 今回、使用された無人潜水艇は日本の場合、民間のサルベージ会社が所有している。AS28の事故判明後、米軍などから「緊急に空輸可能か」という問い合わせがこの会社に入ったが、別の地域で使用中だったため、見送られたという。

 識者には、「潜水艦を16隻運用する国として、また国際貢献を行う国として、今回の事故を教訓に無人潜水艇をすぐに空輸できる形で保有しておくべきだ」(軍事評論家の小川和久さん)という意見もある。日本の国際貢献のあり方や本当にそうした装備が必要なのかという視点での議論がさらに必要のようだ。

【2005/08/15 東京朝刊から】

(08/15 08:39)
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